慶應義塾大学 経済学部

芳本 竜平さん盛岡第一高校卒

他の難関国立の方と違って勉強についてあれこれ言える程優秀ではないので、内面について書かせて頂きます。

まず自分の場合、受験の一番の障害となったのは決断の遅さと、目標の欠如でした。高校進学の際も、特別行きたいと思う高校が無く、中学校の担任に勧められるまま受験し、進学してしまいました。しかし、その進学先の学校は生徒の多くが将来の目標を見据え、実現の為に切磋琢磨しているような学校でした。そんな中、目標も無ければ、これと言って他の人より優れた能力も持ち合わせていない自分は落ちこぼれました。課題も満足にこなすことが出来ず、テストは当然一発で受かる訳もなく、再テストをギリギリでパスして単位を拾うような学校生活。二年生への進学時に行われる文理選択の時も、「文転は出来るけど、理転は難しいから理系」という浅い考えで決めてしまいました。そんな意志の無い生徒が良い成績を修められる訳もなく、成績は下降の一途を辿ります。更に悪いことに、低い成績に慣れ始めたのです。「受かる人の方が少ないのだから再テストで受かるだけマシ」「課題なんて完璧に熟せる人の方が少ないし…」「こんな平均点が低くなるようなテストは作る方に問題がある」等々、自分に都合の良い言い訳ばかり並べて現実逃避するようになりました。

そうこうしているうちに学年が上がり、模試の数も増え、授業でも実戦的な内容を扱うようになり始め、受験に向けた雰囲気となってきます。特定大の合格のために開かれる講座に出席しながらも、本気で進学に向けて勉強しているのかと問われると曖昧な返事しか返せませんでした。ダラダラと過ごしているうちにセンター試験の時期が迫ります。結果は特定大なんて箸にも棒にも掛からないようなものでした。特に理系科目は本当に理系の生徒なのかを疑われかねないレベルのお粗末な出来でした。そこで自分は文系へ逃げることにしました。私立の文系の入試まで約三週間、一応勉強はしたものの、結局落ちました。大体高校の三年間、大して出来なかったことが三週間そこらで出来るようにはなりません。

国立は前期、後期共に受けず、同級生達が新生活の話題に花を咲かせる中、浪人生活のスタートを切りました。予備校で文系科目ばかり勉強していくうちに理系よりも文系の勉強の方が好きだということに気付きます。浪人してようやく自分の目標のようなものが見えたのです。

それから後はただ勉強に勤しんだだけなので割愛させて頂きます。ありきたりですが、これから受験、進学をなさる方は、親や教師の意見ではなく、自分の考えに従うことを大切にして下さい。意志がなくても実跡を挙げられる人もいますが、少数派だと思います。大概の人は強い意志と明確な目標設定があって漸く前に進めるのだと思います。そして自分で下した決断は結果の如何に関わらず後を引かずに前に進めるのでは…と思います。自分も一年余計に長く過ごしましたが、現役の時に勧められるままに訳も分からず進学もしくは就職せずにいて良かったと思います。高校での三年間に思う所がないと言えば嘘になりますが、目標の設定と決断の仕方を学べたのは収穫だったと思います。

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